平成30年度「職業実践専門課程等を通じた専修学校の質保証・向上の推進」
Ⅰ.教職員の資質能力向上の推進(ⅱ)教職員研修プログラムの構築
成果目標を達成するための具体的な方法

平成30年度の取組

以下の会議(事業推進委員会、ICT活用WG、学習評価WG)等を通じて、調査、開発、実証講座の準備を行う。

  1. 会議(目的、体制、開催回数、役割等)
    • 事業推進委員会
      役割  :ワーキンググループで行われている事業内容の連絡調整等を実施する。
           また、成果報告会の運営や情報公開用HP作成を担当する。
      体制  :専門学校代表者6名、学識経験者1名、企業1名
      開催回数:5回(6月、7月、10月、12月、1月)
    • ICT活用ワーキンググループ
      役割  :ICTを活用した先進的・効果的な教授法・学習法の基本的知識と技術研修を
           学ぶための研修プログラム開発と実証等を担当する。
      体制  :専門学校代表者4名、学識経験者1名、企業2名
      開催回数:5回(6月、7月、10月、12月、1月)
    • 学習評価ワーキンググループ
      役割  :職業教育における学習評価に関し評価の基礎知識(基礎編)および実習における
           評価の実践(応用編)を学ぶための研修プログラム開発と実証等を担当する。
      体制  :専門学校代表者3名、学識経験者4名、企業1名
      開催回数:5回(6月、7月、10月、12月、1月)
  2. ICT活用事例に関する調査
    開発する研修プログラムの狙い

    アクティブラーニングにおける授業内外学習環境としてICTを活用する方法について、該当の専門知識のない教員に、その基本的知識と技術を習得させる。

    目的:研修プログラムを開発するにあたり成功事例や失敗事例の収集や
       現在行われているICTを活用した授業、また教員の情報リテラシー等の必要な情報を収集する。
    方法:本会連絡網を利用したアンケート調査による調査および委員等2名程度を派遣して行う聞き取り調査とする。
    規模:アンケート調査は、本会に加盟する約200校を対象とする。
       聞き取り調査は、ICT活用WGの委員の学校4校を想定する。
    期間:アンケート調査は8月、聞き取り調査は9~10月に実施する。
    サンプル:アンケート調査結果を基に研修用サンプルコンテンツを3セット程度作成する。
         1セットにつき動画5分程度+10枚の静止画コンテンツを想定する。

  3. 学習評価に関する調査
    開発する研修プログラムの狙い

    (基礎編)
    専門学校教育の専門家として不可欠な、専門学校教育における「評価」についての
    基礎的な知識を獲得する。

    (応用編)
    専門学校教育の特徴である職業教育の評価は、学校教員のみならず職業世界の
    関係者など複数でなされるべきものである。とくに焦点化されるべきは実習であり、
    この実習における評価のあり方について学ぶ。

    目的:基礎編に関する調査は、まず「ヒアリング~基礎的知識の抽出」として、
       専門学校教育で実際に行われている「評価」の聞き取りを行い、
       それらを分析することを通して、専門学校教育における「評価」の基礎的知識
       を抽出することを第一の課題とする。
       応用編に関する調査は、職業教育の結果、学生が獲得する職業能力・職業的
       レリバンスが評価の柱であると位置づけ、専門学校側と職業世界の側の
       双方が行っている評価の実態を言語化し、体系化するための情報を収集する。

    対象:インターナショナルリゾートカレッジ(観光分野)
       麻生ビューティカレッジ(美容分野)
       YICビジネスアート専門学校(パティシエ)
    方法:各校に3名程度の委員等を派遣して実施するアクションリサーチ
    規模:事前調査として各校2回
       実習調査として各校3回
       事後調査として各校2回
    期間:平成30年6月~9月
    成果物:調査結果を基に学習評価基礎編の研修プログラム(プロトタイプ)及び
        応用編の教育指針・シラバスの初期バージョンを作成する。

  4. ICTを活用した先進的な教授法・学習法に関する研修の概要

    到達目標:

    • ICTを活用した授業を展開することで、学生の学習に対するモチベーションと基礎・応用力等が伸びる事実・事例を知る。
    • 上記を受けて、教員がICTを活用した授業の必要性を理解する。
    • ICTを活用した授業における「インストラクショナルデザイン理論」を理解し、対象教員が授業デザインを自ら行うことができる状態になる。
    • ICT活用の一例として、eラーニング(映像)教材に注目し、e-learning教材内製化のための基本的知識と技術を理解する。
    • eラーニング(映像)教材を自ら制作できる状態になる。

    規模:6時間程度(概論、実習、評価)
    方法:レクチャー、グループディスカッション併用
    成果物:

    • 研修カリキュラム・シラバス
    • 教材(テキスト、映像)
    • 講師用の研修指導マニュアル(テキスト、映像)
    • 研修投影データ等指導に使う素材ツール

    普及:本事業において開発するコンテンツのe-learning化を検討